top of page
  • live-gon

百も承知だ性差別・どうでもいい話その2・問題はやっぱ,難関の突破

# 百も承知だ性差別 どうでもいい話その2 問題はやっぱ,難関の突破


* DATE=1999-11-03T00:00:00+09:00



## 百も承知だ性差別


タイトルは東京少年の歌詞。別に私が百も承知しているわけではない。


私の知り合いに性差別にやけにうるさい男がいて,「そんなことまで性差別にしなくても」ということまで,ちょっとヒステリックに反応する。どういうことかというと,男が女に注意したり怒ったりすると,それだけで「女性の肉体的な弱さを意識して弱いものいじめしている」と指摘するのだ。


まあ,もちろん時と場合による。その男の場合,時と場合を考えないので,ちょっとそれは違うんじゃないかと思っただけで,まあ,この話の根本とはあまり関係がない。


いきなり思い出すのが母の言葉。


「女っていうのは,男の世界が男だけで成り立ってるのに,そこに顔を突っ込むのに,女の世界に男が顔を出すのは絶対に許さない」


ま,どうもこれはさてどういうことだろう。私が思い出すに,男の子のグループに女のコが一人くらい混じっているのは意外と普通で,いつでもさばさばした女のコは男の子と遊んでいる。


だけど,男が一人で女の中で遊んでいるのはちょっとヘンだ。


ま,これは日本人の性に対する意識も関係があるとかないとか。


まあ,ややこしい話は抜きにしよう。つまり力の話で,パワーの話なわけだ。


ストレスは弱いものの方に流れていく。


「俺の人生は恐怖と苦痛から始まった……

まもなく俺は「恐怖」と「苦痛」を克服する原理を発見した。

この二つの感覚は高いところから低いところへ流れる水のようなものだ……

俺以外の者に恐怖と苦痛を与え続ければ俺はその苦しみから守られる」


木城ゆきとの「ガンム」のセリフだ。


列に横入りされたとき,相手が女だと注意するが,強そうな男だったら注意しない,というのは確かに考えられることだ。そういう人間を私は笑うことができない。いやな気分になるものではあるが,相手を見て態度を変えるということを結構やってしまうものだからだ。


ま,この辺はもはや仕方ない。日常がもたらす暴力という奴だ。つまり,障害があったり能力が劣っている者を排除しようとする力が,日常の中で常に働いているという事情による。


逆に四コマ漫画のいんちきに「弱い男連合」というのがあって,そこで壇上に上がった男が泣きながらこんなことを言う。


「もうやだよう。なんでいっつもがんばんなきゃいけないんだよう」


この辺の面白さっていうのはちょっと難しい。性差別も分かっている人に料理させると面白いギャグになる。弱い男連合,集会の参加者はゼロである。


## どうでもいい話その2


コミュニケーションの悲劇はあちこちに転がっている。褒めたつもりが相手が怒ったり,怒っているのに相手が笑ったりする。真剣な話をしているのに笑われたという経験は誰にでもあるだろう。


それはともかく,ここに書く内容が変更を余儀なくされたのである。すべては平田オリザの「演劇入門」が悪い(講談社学術文庫)。


もっときっかけは,「休みには結局外に出た方が得した気になる。最初は気が重くても」という話で,午後の四時過ぎから渋谷に映画を観に行ったことなんだけど,結果からいうと確かに出掛けただけの収穫があった。その日は,渋谷に出たときの習慣に違わず,本を1万3千円ほど買い込んだわけで(パルコブックセンター・うち一冊は翔泳社の「Windows98プログラミング」(5800円)・プログラミングしてて,「自分はWindowsの仕組みを何も知らないな」と思ったからで,まあ,内容もいい本なのでおすすめです。「できるウィンドウズ」なんかと一緒に置いてあるのが間違いだと思うけど),その中にこの一冊があった。


「平田オリザってこんな学術書書いてんのか」と思ってパラパラめくって面白そうだったんで買ったんだけど,今思うと不思議な出会いである。文庫の平積みの上に,それだけがポンと置いてあったのだ。本来の位置とはまったく関係ない場所だった。誰かが置いていったのかもしれない。


演劇というものは理屈で説明しきれないものなんだけど,同時に,それは絶対にどこかおかしいわけで,どちらかというと「本当は説明できるんじゃないか」「説明する能力が足りないだけではないか」と思い始めていたので,他人が演劇というものをどういう風に考えているのかちょっと興味があった。


結論からいうとまた芝居がやりたくなった。


面白い。実に興味深い。なにより,目から鱗が落ちるほどの「言語化」である。


安易な名前を付けることには賛成できるはずもないが,それはともかく,仮称としてもまったく納得できるものだ。優れた小説や漫画,映画,ジャンルに関わらず何かを説明しようとするものと,その納得できる名称のつけ方に触れるのはとても素晴らしい。おそらくはしばらく私は平田オリザの影響から抜け出せないであろう。


つまり,「平田オリザは正しい」と思ったのだ。


畜生,なんてこった。ここで何を書いても私の言葉にならず,完全なる受け売りになってしまうので,何も書かない。消化してから皆さんの前にお見せすると思う。どうでもいい話その3をお楽しみに。



## 問題はやっぱ,難関の突破


問題はやっぱ,夏休みの宿題である。


よく言われるように,将来的な問題に対処するためには,コツコツと取り組まなくてはいけないのである。


しかし,私は,「本当にそうか?」と首をかしげてみることにした。


コツコツと取り組んで解決するなら,あるいはそれでしか解決しないというなら,人間はもっとコツコツやる動物になっていたはずである。もっと言ってしまえば,コツコツできない人間は自然淘汰されて,とっくに全滅しててもよさそうである。


しかし,コツコツやらない人間は全滅していないし,この先100年くらいは全滅しそうにない。


逆にコツコツやる人間の方が全滅するような気もしなくもないが,まあ,こっちはこっちで特に滅びるような気もしない。


私の経験ではコツコツやる人間というのは大体,40人に1人くらいである。


えっと,では問題はコツコツやらなくても解決するのであろうか? いや,そうではないだろう。私が知る限り,コツコツやらなくては解決しない問題は,コツコツやらないと解決しない。コツコツやらないと解決しない問題が,鼻歌混じりに5分で解決しては,それはつまりコツコツやらなくては解決しない問題ではなかったということで,それは「要領よくやれば5分で解決する問題」である。正確には,「コツコツやらなくては解決しないように見えるが,要領よくやれば5分で解決する問題」である。


そんな結論はどうでもよろしい。正確に言っても言わなくてもそれはよろしい。問題は次のことだ。コツコツやらなくては解決しない問題を,人はコツコツせずにどうしているのであろうか? 答えは簡単である。「そんな面倒くさい問題は解決しないでもいい」のである。


で,結局のところ,問題は山積み,先送り,けどなんとかなるのである。実を言うと,私も結構,問題を先送りしている。どうにもならないことはどうにもならない。ビートルズの歌詞から引用すれば「救いようのない人を救おうとしても意味がない」のである。ちょっと問題はズレたが。


つまり,この結論を言うと,夏休みの宿題など1ページもやらなくてもいいのである。


問題はやっぱ,難関の突破だ。


深刻な問題は難関となって目の前に立ちはだかり,子供が夏休みの間にしなくてはならないことなどたくさんあるのだ。本当に考えなくてはならないことを考えなくてはならない。って,「どうでもいい話」を言ってる男のセリフじゃないなこれは。



閲覧数:9回0件のコメント

最新記事

すべて表示

ここではないどこかへ・どこでもないここへ・再び少年は旅に出る

# ここではないどこかへ・どこでもないここへ・再び少年は旅に出る * DATE=1999-01-01T00:00:00+09:00 ## ここではないどこかへ 逃避願望っていうんですか? 「どこに行きたいのかは分からないけど、もうここにはいたくない」 ブランキージェットシティの逃避歌だ。 まあ、どこか遠くへ行きたいという感情は結構誰にでもあるんじゃないかと思う。 やっぱ南がいいよ。南の島にいこう。

女性不信とか聖母信仰とか・小説家あるいは漫画家志望という人種・誰もが孤独を抱えているのか?

# 女性不信とか聖母信仰とか・小説家あるいは漫画家志望という人種・誰もが孤独を抱えているのか? * DATE=1999-01-01T00:00:00+09:00 ## 女性不信とか聖母信仰とか ### 女性不信 テレビのバラエティで恋愛が結構たくさん取り上げられる。その中に、「女の本音」番組がある。「恋のから騒ぎ」なんかがそうだが、もっと大きな範疇で、女の過激な発言、をネタにしたものに注目したい。

単純な道具・高校時代・無罪モラトリアム

# 単純な道具・高校時代・無罪モラトリアム * 1999-01-01T00:00:00+09:00 ## 単純な道具 複雑でごちゃごちゃしたものより単純なものが好きだった。 単純やシンプルを求めるのは大人であって、子供は意味のない仕掛けや凝った作りに心惹かれるものだと、誰が言ったかはともかく、自分でもそう思うが、結構私の場合は中学くらいには既にシンプルで単純なものに心惹かれていたと思う。 きっかけ

bottom of page